鰹ってどんな魚? menu
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名前の由来
 カツオは、古事記や日本書紀「万葉集」にも登場するほど古くから食用にされてきた魚だが、身質が柔らかく傷みやすい魚のため、生食されるようになったのは鎌倉時代以降で、それ以前は、堅くなるまで干してから食用とされていた。そこから「カタウオ(堅魚)」と呼ばれるようになり、それが略されて「かつお(鰹)」と呼ばれるようになった、というのが通説である。また、戦国時代から江戸時代にかけての武家社会では、「勝男」に通じることから縁起物とされた。
かつお節
1よく水洗いされたカツオの頭を落とし、身卸し、身割りをする。2煮熟が終わったものから、骨を抜き、形を整え修繕をする。3修繕したカツオは、燻しながら乾燥される。燻し、放冷が4〜5回以上繰り返され、乾燥される。4その後、日干しし、表面に染み出た水分などを削り取る。さらに、天日で干し、かび付けのためかび付け庫に入れる。かびが発生したかつお節は天日で乾燥する。一番かびははらい落とし、箱に詰め再びかび付け庫に入れる。二番かび、三番かびと同じ作業を繰り返す。通常は四番かびまで行うが、長いものでは六番かびまで付けることもある。
なまり節
節におろした身を蒸し煮して作られる。煮物や酢のものなどに用いられる。

鰹?似た魚達です。
カツオ ス マ ヒラソーダ マルソーダ
ハガツオ マナガツオ

サバ科の海水魚。全長約一メートル。体は紡錘形。背部は暗青紫色、腹部は銀白色で、死後に青黒色の縦縞が現れる。世界の温・熱帯海に分布し、季節的に回遊。日本にはふつう三〜四月に南岸に近づき、五〜六月に黒潮に乗って北上、七〜八月に三陸沖に達し、秋には南下。さお釣り漁法で漁獲し、たたきとして賞味するほか、煮物・かつお節・缶詰などに利用。
旬はカツオは春と秋の2回。ハガツオは秋から冬。ヒラソウダ、マルソウダは秋。マナガツオは夏。毎秒6〜7mという高速で大洋を回遊するため、体型は典型的な紡錘形で丸みが強い。ウロコは背ビレから胸ビレにかけての部分を残し、退化してなくなっている。背ビレはわずかに離れて二基あり、サバ特有の離れビレは、背ビレの後方に八基。尻ビレの後方に七基ある。生後一年で16cmほどになり、4年目で50cm以上に達する。成魚の体長は1m前後。
 背部は暗青色、腹部は銀白色。水揚げ後のカツオの腹側には数本の暗色縦体が走っているが、生きている時にはこの暗色縦帯ははっきりせず、その代わり背側後方に四本の紫色斑紋が鮮明についている。

簡単なカツオの見分け方とよく似た魚をUPしました。
呼び方、地方名も色々あると思いますが、参考程度に見てください。


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和名 カツオ
目名 スズキ目
科名 サバ科
学名 Katsuwonus pelamis
分布 日本近海だが日本海には稀。世界中の温帯・熱帯海域。沿岸表層を群遊する。
特徴:
■背側が青黒くて模様がなく、腹側に数本の斜走線があるとカツオ。ヒラソウダ、マルソウダの、いわゆる「そーだがつお」類、「やいと」などとも呼ばれるスマ、また、ハガツオなども、カツオ類だと思われているようだが、それぞれ親戚ではあっても家族ではない。サバ科カツオ属はカツオの1種しかいない。これらの「かつおの親戚筋」は、みんな背側の青黒いところに、筋状の斑紋があるから、背側に斑紋のないカツオは簡単に見分けられる。
■腹側の斜走線は、興奮斑のようで、釣り人が釣ったときは、必ずでている。死後、くっきりと濃くなるので、文献によっては、死後斑であり、生きているときに斜走線はでないと書いているものもあるが、そんなことはない。
■マルソウダ、ヒラソウダ、スマなどは、沿岸の磯周りまで寄ってくるので、磯釣りなどでも釣れ、なじみがあるが、カツオになると沖合まで船ででなければいけないので、釣魚としては、船釣り師以外、ちょっとなじみがない。




よく似た魚 スマカツオ TOP
和名 スマ
目名 スズキ目
科名 サバ科
属名 スマ属
学名 Euthynnusaffinis  
分布 南日本〜インド・太平洋の温帯・熱帯域。沿岸の表層にすむ
特徴:
■胸鰭下方の腹部に数個の黒色斑がある。この黒色斑は、輪郭がぼんやりとしていて、お灸(やいと)の痕のように見えることから「やいと」と呼ばれることが多い。胸甲部(きょうこうぶ=胸鰭の近辺にある鱗のある部分)をのぞくと鱗はない。体の背側に短い縦線が並ぶ。
■市場ではカツオより味が劣るとされているが、赤身はやや柔らかく、新鮮なものは美味である。あまり市場にはなく、釣り人ならではの味でもある。秋から冬にかけて脂がのって美味しい。



よく似た魚 ヒラソウダ TOP
和名 ヒラソウダ
目名 スズキ目
科名 サバ科
属名 ソウダガツオ属
学名 Euthynnus affinis  
分布 南日本〜インド・太平洋の温帯・熱帯域。沿岸の表層にすむ
特徴:
■マルソウダとよく似る。鰓蓋上端の暗色斑が頭部背面の暗色域と離れたらヒラソウダ、連続したらマルソウダ。また胸甲部は第1背鰭と第2背鰭の間で急に細くなる。そして体高が、やや高い。マルソウダとヒラソウダは、サバ科ソウダガツオ属になり、区別されないことも多く、注意が必要。マルソウダの解説も参照されたい。
■新鮮なものは生食も可能だが鮮度が落ちやすくヒスタミン中毒を起こしやすいので注意。血合いもくせが強いので取り除いた方がいい。



よく似た魚 マルソウダ TOP
和名 マルソウダ
目名 スズキ目
科名 サバ科
属名 ソウダガツオ属
学名 Auxis rochei    
分布 南日本。全世界の温帯・熱帯海域。沿岸の表層で群遊する。ヒラソウダより沖合性が強い。
特徴:
■サバ科のソウダガツオ属はマルソウダとヒラソウダの2種いる。たがいに、よく似ていて区別されず「ソウダガツオ」とされることも多い。眼が口に近いため、関西では眼近「めじか」と呼ばれる。
■ともに鮮度が落ちやすいので、生節や削り節の材料にされることが多く、「そうだ節」「めじか節」と呼ばれる。
■鮮度が落ちやすく、ヒスタミンによる中毒を起こすこともあって、注意が必要なのだが、ヒラソウダは新鮮ならば刺身にして美味しい。血合い肉は食べない方がいい。マルソウダはヒラソウダより中毒しやすいので、新鮮でも生食はしないほうがいい。
■見分けは、鰓蓋(さいがい=えらぶた)上端の暗色斑が頭部背面の暗色域と連続するとマルソウダ、これが離れるとヒラソウダ。また胸甲部(きょうこうぶ=胸鰭の近辺にある鱗のある部分)の有鱗域が、第2背鰭起部より後方にのびるとマルソウダ、第1背鰭と第2背鰭の間で急に狭くなるとヒラソウダだ。
■ヒラソウダの刺身は釣り人しか味わえない。マルソウダとヒラソウダをしっかりと見極めよう。




よく似た魚 はがつお TOP
和名 ハガツオ
目名 スズキ目
科名 サバ科
属名 ハガツオ属
学名 Sarda orientalis  
分布 南日本。〜インド・太平洋域。沿岸の表層を群遊する。
特徴:
■両顎が強く鋭い歯を持つ。それで歯鰹と呼ばれるが、カツオの仲間ではなく、どちらかといえばイソマグロなどに近い仲間だ。体背部に6〜7本の暗色縦線が走り、すぐに見分けることができる。メーターオーバーにもなるが、ふつうには全長50cmくらいのものが多い。
■新鮮なものは美味しく、刺身でもいいのだが、古くなると独特の薬品臭がでてくるので、すぐに血抜きして下処理をしておこう。反対にいえば、釣り人しか食べられない刺身であるし、釣り人しか食べられない美味である。ふつうには鮮魚で利用されず、なまり節などで食べられる。
■身の色はカツオというよりメジのような薄い桃色で、カツオは腹側に縞があるが,これは背側に縞があり,口には鋭い歯がある。



よく似た魚 まながつお TOP
和名 マナガツオ
目名 スズキ目
科名 サバ科
属名 マナガツオ属
学名 Silver pomfret
分布 6月以降瀬戸内海に入り込み、産卵後外海に出る。稚魚は晩秋まで内海で成長する。
特徴:
■マナガツオは、サバ科の”カツオ”とは全くの無縁でありイボダイの仲間。
■楕円形で、小さな口が特徴の魚。その小さな口で主にクラゲを食べます。ウロコがはがれやすく、店先に並ぶ頃には、白っぽい皮だけが見えるものが多いのですが、本来は黒がかった銀色をしています。
■産卵のため瀬戸内海に入り込む夏に主にとれるので、夏を代表する魚ですがカツオに全然似てないのにカツオの名がついたのは、カツオがとれない瀬戸内海の漁師が、目に青葉の初夏にとれだすこの魚を、これこそ真のカツオとばかりにマナガツオと呼んだため、といわれます。
成長はあまり分かっていませんが、1年で雄は24cm、300g、雌は32cm、700gと雌のほうが速いようです。マナガツオはなんといってもさし身。鮮度落ちが速いのでなかなかありつけませんが、白身でくせがなく柔らか。脂肪も少なくあっさりした味です。普通は照り焼き、煮付け、塩焼きなど。味噌漬けも絶品です。
■「西国に鮭なく東国に真名鰹なし」とは、サケは北国の魚であり、マナガツオは西国の産物だという意。地方にはそれぞれ他国にない自慢の産物があるたとえ。